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必要なのは自分を洗脳するスキル『「ない仕事」の作り方』

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)

 

昔から協調性がなくてひとりで何かを考えて発表することが好きな僕にとって、みんなで団結して何かを成し遂げようとするのは苦行のひとつだった。これは大人になっても変わらずに、もう何十年もこの性格で人間をやらせてもらっている。恐らく墓場までお付き合いしていかないといけない性格だろう。

んで、社会にはこういう性格の受入先はなかなかなくて(思ったとおり)、自分で生きる術を見つけなれければならない。具体的にいうと自分で仕事を作らないといけないわけだけど、周りを参考にしてしまうとすごい人ばかりで「別に僕がやらなくてもいいじゃん」とまで思わせてくれてしまって良くない。チョット考え方を変えなければいけなさそうだ。

そこで、大好きなみうらじゅんさんの新書『「ない仕事」の作り方』を読んだ。マイブーム・ゆるキャラという言葉を生み出したり、仏像ブームを創りだしたりと「ない仕事」を作る出す(そして発表する)のがみうらじゅんの仕事スタイルだ。相変わらずどこまでが本気なんだろうなぁ。と思わせてくれる内容で大好きなゆるい感じに書かれていておもしろかった。

印象に残ったところ

自分が好きなものに名前を付けて発表する

私の仕事をざっくり説明すると、ジャンルとして成立していないものや大きな分類はあるけれどまだ区分けされていないものに目をつけて、ひとひねりして新しい名前をつけて、いろいろ仕掛けて、世の中に届けることです。

僕は何回も仕事を作ろうとした中で「全くないものを作る」というのは不可能に近いことが判明した。そんなときは、既存のものをバージョンアップ(不満なところを解消したりとか)させたりすのが常套手段なんだけど、そういうものを見つけるのも難しい。

本書で述べられているのは、あるものに名前を付けて発表するという手法だ。これは意外と難しいことではない気がした。人間には、自分が好きなものを知ってほしい欲求がある(たぶん)。おもしろい経験や知識を得たら発表したくなる。今ではブログ・SNSなど、発表の場が潤沢にあるから、欲求に素直に従ってどんどん発表できる。コミュニケーションが得意な人なら売り込んだり接待したりしてもいい。筆者はこれを「一人電通」とよんでいる。

自分を洗脳する

ゴムヘビもそもそも好きだったわけではありません。
すべて、「私はこれを絶対好きになる」と自分を洗脳したのです。

好きになるものがなければ、無理やり好きになる。そこまでやるかって思うけれど、そうそう好きなモノって現れない。そのためには、集めるのが良いみたいだ。集めてしまったから好きになるしかないって感じで。いま思えば、僕がカッパやオオサンショウウオ、ヒツジを好きになったのも自己洗脳によるものかもしれないなぁ、と読みながら思った。

自分を洗脳するというのは、けっこう大事なことだ。というのも、ブームなんてそんなに簡単に来ないし、起業してスグに満員御礼なんてなるわけがない。そんなときは、ガンガン無視されても続けていくこと(言い続ける・好きでい続ける)が大切になるんだけど、それは本当に自分が好きなモノじゃないと厳しかったりする。

そんなときこそ自分を洗脳しなければいけない。僕はヒツジとカッパが好きで、定期的に発表しているのだけど世間には(友達にも)ウケない。このとき、心を支えてくれるのは好きという気持ちだけだ。

終わりに

仕事を作るというのは、難しいけれどおもしろい作業でもある。あーだ・こーだ考えている時間はけっこう燃える。自分的には最高傑作なつもりなんだけど、世間に発表したら1ミリもウケないときってなんともいえない楽しさとこみ上げるものがあるよね。「あれぇ?おかしいな」なって言ったりしながら。本書には、他にも意外と(といったら失礼だけど)役立つノウハウも書かれていて引きつけられるものがある。

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)

 

デビューして今年で35年、「仏像ブーム」を牽引してきた第一人者であり、「マイブーム」や「ゆるキャラ」の名付け親としても知られるみうらじゅん。とはいえ、「テレビや雑誌で、そのサングラス&長髪姿を見かけるけれど、何が本業なのかわからない」「どうやって食っているんだろう?」と不思議に思っている人も多いのでは?

本書では、それまで世の中に「なかった仕事」を、企画、営業、接待も全部自分でやる「一人電通」という手法で作ってきた「みうらじゅんの仕事術」を、アイデアの閃き方から印象に残るネーミングのコツ、世の中に広める方法まで、過去の作品を例にあげながら丁寧に解説していきます。

「好きなことを仕事にしたい」、「会社という組織の中にいながらも、新しい何かを作り出したい」と願っている人たちに贈る、これまでに「ない」ビジネス書(?)です。

引用元:Amazon内容紹介